海外渡航歴がなくても油断禁物! はしか(麻疹)の感染経路と効果的な予防策を徹底解説

皆さんは「はしか(麻疹)」と聞くと、どのようなイメージをお持ちでしょうか? かつては子供の病気という認識が一般的でしたが、近年、大人でも感染するケースが増加しており、その感染力の強さから油断は禁物です。特に、「海外渡航歴がないから大丈夫」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、それは大きな誤解。今回は、はしかの感染経路と、誰でもできる効果的な予防策について、詳しく解説していきます。

なぜ、海外渡航歴がなくてもはしかに感染するのか?

はしかは、非常に感染力が強いウイルス性の感染症です。空気中に漂うウイルスを吸い込むことで感染するため、感染者が咳やくしゃみをすると、その飛沫に含まれるウイルスが空気中に広がり、それを吸い込んだ人が感染します。

驚くべきはその感染力。 インフルエンザの数倍とも言われ、免疫がない人が感染者の近くにいるだけで、感染してしまう可能性が高いのです。さらに、発疹が出る数日前から感染力があるため、本人が感染していることに気づかないまま、周囲にウイルスを広げてしまうことも少なくありません。

「海外渡航歴がないから大丈夫」という考えが通用しないのは、まさにこの空気感染の性質と、国内でも感染者が発生しているからです。海外から持ち込まれたウイルスが、国内で感染を広げるケースが後を絶ちません。特に、免疫を持っていない人が集まる場所(学校、職場、イベント会場など)では、感染が拡大しやすい状況と言えます。

はしかの主な感染経路

  • 空気感染: 感染者の咳やくしゃみによる飛沫を吸い込む。
  • 接触感染: ウイルスが付着した物に触れた手で、目・鼻・口などを触る。

特に空気感染の経路は、換気の悪い場所や密閉された空間でリスクが高まります。

はしかから身を守るための強力な武器:ワクチン接種

はしかの最も効果的な予防策は、ワクチン接種です。日本では、定期接種として「麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)」が、1歳児と小学校入学前の子供に接種されています。

しかし、過去に一度しかワクチンを接種していない方や、幼少期にワクチンを接種していない方の中には、十分な免疫が持続していない可能性があります。そのため、成人になっても、2回のワクチン接種歴がない方は、追加接種を検討することが強く推奨されています。

「自分は子供の頃にかかったことがあるから大丈夫」という方もいらっしゃるかもしれませんが、一度かかると一生免疫が得られるとされていますが、ごく稀に再感染するケースも報告されています。確実な予防のためには、ワクチン接種が最も安全で確実な方法と言えるでしょう。

ワクチン接種の重要性

  • 集団免疫の獲得: 多くの人がワクチンを接種することで、社会全体のはしかの流行を防ぐことができます。
  • 重症化リスクの低減: 万が一感染しても、ワクチンを接種していると重症化するリスクを大幅に減らすことができます。
  • 合併症の予防: はしかは、肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こすことがあります。ワクチンはこれらの合併症の予防にもつながります。

今日からできる! はしか予防のためのライフスタイル

ワクチン接種が最も重要ですが、日頃からできる感染予防策も併せて行うことで、さらにリスクを減らすことができます。

  1. 手洗いの徹底: 外出先から帰宅した時や、食事の前には、石鹸を使って丁寧に手を洗いましょう。アルコール消毒液も有効です。
  2. 咳エチケット: 咳やくしゃみをする際は、ティッシュやハンカチ、袖の内側などで口や鼻を覆いましょう。
  3. 換気の励行: 定期的に窓を開けて、室内の空気を入れ替えましょう。
  4. 人混みを避ける: 感染が流行している時期や場所では、できるだけ人混みを避けるように心がけましょう。

はしかは、軽視できない感染症です。ご自身の健康、そして大切なご家族や友人、地域社会を守るためにも、正しい知識を持ち、できることから予防策を実践していきましょう。もし、ご自身のワクチン接種歴に不安がある場合は、かかりつけ医に相談してみることをお勧めします。

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